2013-11-01
038スルウ
■ 囲む+抜ける
2013JW-1グランプリ 最優秀賞 受賞
□設計から引越しまでの記録
- 所在地:和歌山市
- 敷地面積:175.03㎡(52.95坪)
- 延床面積:143.60㎡(43.44坪)
- 構造規模:木造2階建て
- 工事費:約2700万円
- 竣工:2013/11
- 施工:株式会社 匠アトリエフォー
3世代が住む住宅。
敷地は、約40年前に区画された分譲地で、道路がL型に曲がる角にあり、接道が4mと厳しい条件の土地。周りが押し迫っているので敷地内完結できるよう考えた。
クライアントからの要望は、『一年を通して快適に過ごせる家』『窮屈にならないよう配慮』『開放的で明るく遊びのある家』を望まれたので、周辺環境に対して閉鎖的になってしまわないように、『囲みながら抜ける』をテーマにコンセプト立てを行い計画を始めました。
2台分の駐車スペースを確保しつつ、1階に個室群と収納スペースを配置、家族が集う生活の場を2階にしました。リビングから繋がる南のバルコニーには屋根 を設け、外と内の中間領域とし、閉鎖的にならないよう外部吹抜(垂直方向の抜け)に隣接させて、壁に囲まれながらも開放感を持たせた。また、北にもバルコ ニーを設けることで、リビングを間に挟んで水平方向の抜けとなっている。リビングの天井はボールト天井とすることで、天井面が曖昧となって室内でも抜けを 演出している。
外観は白とシルバーを基調とした無彩色で統一し周辺との調和をとっているが、単調になってしまうので、玄関の庇を原色の赤で差し色としている。室内も白を基調にしているが、一部鮮やかな青色の黒板塗装の壁を設けている。
スルウは『抜ける』の意味。
囲まれた敷地・建物を相反した『抜ける』ということをテーマにすることで、快適な空間が出来たと自負しています。
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